ハイオクとレギュラーを混ぜる「ちゃんぽん給油」の有用性

ガソリンスタンド

欧州のガソリン車は、高級車から大衆車に至るまでほぼすべてがハイオク指定です。

ハイオクガソリンとレギュラーガソリンの価格差は、リッター当たり10~12円。

一部の高級車・スポーツカーを除き、国産車のほとんどがレギュラー指定となる中、
ハイオクを入れ続けることに疑問を感じる欧州車オーナーも多いかと思います。

そこで今回は、なぜ欧州車はハイオク指定なのか、レギュラーを入れたらダメなのか?

そんなテーマでお話ししようと思います。

 

結論から言うと、

・国によってオクタン価の規格が違うから
・大半の欧州車はハイオクとレギュラーを混ぜる「ちゃんぽん給油」でOK
・年間で約5000円の節約になる

ということになります。

詳しくは、本文をお読みください。

 

ハイオクとレギュラーの違い

このブログの読者様には釈迦に説法かもしれませんが、一応触れておきます。

ハイオクとレギュラーの違いは、

・オクタン価の高低
・添加剤配合の有無

です。 今回のテーマで大事なのはオクタン価なので、オクタン価に絞って説明します。

 

エンジンが回っているとき、シリンダー(筒)内部ではピストンが高速で上下運動を繰り返しています。

このピストンが一番下にあるときと一番上にあるときのシリンダーの体積比を圧縮比といいます。

 

一般的に圧縮比が高いほど爆発力が増し、パワー(馬力)が出るため、メーカーは可能な限り圧縮比を高める方向でエンジンを設計します。

しかし、圧縮比を高め過ぎるとノッキングが起こりやすくなります。

ノッキングは、プラグが火花を飛ばす前に混合気が自然着火してしまう現象で、エンジンにダメージを及ぼします。

 

この、混合気を圧縮していったときの「自然着火のしにくさ」を数値化したものがオクタン価です。

ハイオクは自然着火しにくく(オクタン価が高い)、レギュラーは自然着火しやすい(オクタン価が低い)特性を持ちます。

だから、ハイオクガソリンの使用を前提に設計されたエンジンは圧縮比が高く、同排気量のレギュラー仕様のエンジンよりもパワフルなのです。

 

欧州車がハイオク指定のワケ

現在、日本に輸入されている欧州車はほぼすべてがハイオク指定です。

フェラーリやランボルギーニのような、リッター100馬力を軽く超えるスーパースポーツならともかく、ローパワーの大衆車までがハイオク指定とは、一体どういうことなのでしょうか。

 

その理由はズバリ、国や地域によってハイオクとレギュラーのオクタン価の規格が違うから。

 

日本はJIS規格でハイオクが96以上、レギュラーが89以上と定められており、実際に出荷される製品はハイオクが100、レギュラーが90となっています。

一方のEUは、国によって多少のバラツキはあるものの、ハイオクが98か100、レギュラーが2種類あって上が95、下が91で、大半の車が95の指定です。

 

本当はオクタン価95で足りるのに、日本には95という規格のガソリンが販売されていない…

そこで仕方なく欧州車はハイオク指定となっているというわけです。

つまり、オーバークオリティなガソリンを入れている、いや入れさせられている

 

ただ、欧州メーカーからすれば、ハイオクのJIS規格は本来96なのだから特に問題はないでしょ?ということになるでしょう。

そう、日本のオクタン価の規格が2種類しかないのが原因であって、欧州メーカーが悪いわけではないのです。

 

愛車の要求オクタン価を知る方法

ほとんどの欧州車には日本のハイオクはオーバークオリティ、ということが分かりました。

そこで、いよいよハイオクとレギュラーを混ぜる「ちゃんぽん給油」のお話しになります。

ただ、先述の通りEUのガソリンには3つの規格があるので、愛車のエンジンの要求オクタン価がどれに当たるかを知っておかなければなりません。

 

まず、給油口の蓋の裏側に「RON95」のように、要求オクタン価が表示されている場合があります。

これは一目瞭然で分かりやすいですね。

ちなみに、RONは「Research Octane Number」の略です。

 

表示がなければどうするか?

日本法人の代表電話か、ディーラーに聞いてください。 教えてくれるはずです。

そして、その数値に従ってハイオクとレギュラーの混合比を計算します。

 

ハイオクとレギュラーを混ぜるとどうなるのか

ハイオクとレギュラーを半々で混ぜると、オクタン価は中間値の95よりも若干低くなると言われています。

94.8なのか94.5なのか、そこまで詳しくは分かりませんが…

 

そこで、要求オクタン価が95ならハイオクを少しだけ多めにします。

たとえばハイオク55%、レギュラー45%といった具合です。

不安ならばもう少しハイオクの比率を上げればいいでしょう。

 

一部にハイオクとレギュラーを混ぜるのは良くないと説く人がいるようですが、現代の車であれば問題ありません。

これを言う人は、おそらくハイオクをたくさん売りたい業界人なんだろうと思います。

 

この点、私もハイオクをたくさん売りたい立場の人間ですが、自分の身を削ってでも読者の読者様の利益を追求する仏のような男です。

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ちゃんぽん給油でいくら節約できるか

では、ちゃんぽん給油で具体的にどれくらいの節約になるのでしょうか。

1つのサンプルとして、下記の条件で計算してみます。

・燃費が10km/L
・年間走行距離が1万キロ
・要求オクタン価が95
・混合比率がハイオク55:レギュラー45
・価格差が11円/L

 

結果、年間約5000円節約できることが分かりました。

微妙? でも10年乗り続けるとしたら5万円の節約です。 結構大きくないですか?

もっと燃費が悪い、あるいは走行距離が多いければ、節約できる金額はさらに増えます。

 

ただ、ネガティブな要素として、

・給油設定が二度手間になる
・両油種の混合のコントロールが難しい

という点が挙げられます。

 

そんなわけで、実際にちゃんぽん給油しているお客さんは、私のスタンドにはほとんどいません…

一番いいのはオクタン価の規格を世界共通にすることなんですけどね。

叶わぬ願いです。

 

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